第二十七世住職よりご挨拶


この度、拳正寺第二十七世の住職に就かせていただきました大﨑希範と申します。年齢は三十三歳、妻は二十六歳と業界ではまだまだ若僧であります。
羽ノ浦に来る前は役僧と言いまして、お寺の職員として勤めさせて頂きました。各地のお寺で約十三年間、奉職させていただきながら日々、過ごしておりました。そんな中、高野山の同期生の徳島県牟岐町 満徳寺、中村師からのご縁で拳正寺に令和七年一月三日より入寺させていただきました。
右も左も分からないくらいのばたばたの日々で有りましたが、令和七年三月十一日に高野山真言宗総本山金剛峯寺にて法流承、親受式(住職の任命)を拝受いたしました。
この日を迎えるまでに約十三年間、様々な人達と出会い、様々な価値観に触れ、沢山の経験を積ませていただきました。楽しかったこと苦しかったこと、本当に色々ありました。
ですが、住職を拝任する親受式中にはとにかく「感謝」の二文字が出て来ました。本当に全てが今に繋がっていた、何も間違いは一つとしてなかった、と私は確信致しております。
お大師様のお言葉にございます、
「心暗きときはすなわち遇うところことごとく禍なり、眼明らかなれば途に触れて皆宝なり」
まさにこの言葉かなと私は思います。仏様を拝む事は本当に有難い。
これからは檀信徒の皆様と共に、お大師様の教えを広め、供養と祈祷を中心に、更には地域の活性化、お寺としての有り方の再定義を課題とし、さらなる発展に向け努力してまいります。